国際貨物輸送を活用して実感した物流担当者のリアルな現場感

海外との取引が増えるにつれて、私たち物流担当者の仕事もどんどん複雑になってきました。特に国際貨物輸送となると、書類、通関、スケジュール管理…頭を悩ませるポイントが山ほどあります。今回は実際に国際貨物輸送を手配してみて感じた現場目線のリアルな課題と学びをお伝えします。

国際物流は「段取り8割」が命綱と実感

最初に痛感したのは、とにかく事前準備の重要性です。インボイスやパッキングリストの作成、HSコードの確認、原産地証明書の取得…書類の一つひとつが間違いなく揃っていないと、出荷どころか通関でストップなんて事態に。うちの会社でも、慣れない頃は「書類の誤記載で船積みが遅れた」なんて苦い経験がありました。

現在は信頼できるフォワーダーと密に連携し、必要書類はダブルチェック。相手国の通関事情まで教えてもらえるので、余計なトラブルが減りました。物流パートナーの存在は本当に大きいと実感しています。

航路変更や運賃高騰…最近の国際物流は本当に波乱万丈

ここ数年は本当に輸送の安定が読めません。コロナ禍による港の混雑、コンテナ不足、燃料高騰、さらには地政学リスクによる航路変更…。正直、以前は決まったスケジュールで淡々と流していた海上輸送も、今は「いつ出港できる?」「現地港で何日滞留する?」と常に情報収集が欠かせなくなりました。

フォワーダーさんから「次の船はスペースが確保できました」と連絡をもらうたびに、まるで航空券が取れたときのような安堵感を覚えます(笑)。スケジュール調整力が物流担当者の腕の見せどころになっています。

IoT・トラッキング活用で見える化が必須に

一方で、最近は物流可視化の技術進歩もかなり実感しています。以前は「今、貨物どこ?」といちいち問い合わせていた情報も、今ではオンラインでリアルタイムに確認できるケースが増えました。

温度管理が必要な医療機器の輸送ではIoTのセンサー付きコンテナを導入し、万が一のトラブルも事前に察知できる仕組みに。管理負担は減り、逆に管理精度は格段に上がっています。こういう最新技術の導入は、現場のストレス軽減にも大きく貢献してくれています。