外国人技能実習生の問題について

外国人技能実習生

全国各地で執り行われている、技能実習制度。長野でも外国人技能実習生を迎え入れています。制度が始まったのは1993年で、当初は国際貢献のためにおこなわれてきました。途上国に日本の高い技術力を伝承する目的で、外国人技能実習生を迎え入れて来たのです。
しかし中には、国際貢献は二の次。人材不足解消のための要素が、強く出ている傾向が見られます。外国人技能実習生を取り入れている業種の多くは、人材不足に悩んでいるところです。しかも平均月収は17万円~20万円と、かなり安く設定されています。

外国人技能実習生の問題点

外国人技能実習生を受け入れる方法は、主に2種類あります。オーソドックスなやり方は「団体監理」で、いったんは団体の預かりになって2ヵ月の講習を受けさせるものです。講習が終わればいよいよ企業での勤務がスタート。
労働時間は、原則1日8時間週40時間勤務。残業になった場合は、残業手当の支給が法律で決められています。しかしタイムカードの改ざんにより、残業代が支払われないケースも見られているのが現状。暴力やセクハラ被害も報告されています。

助けてが言えなくて…

酷い目に遭っているのなら、帰国するのがベスト。しかし国に帰りたくても、彼らは帰られません。なぜなら機関に高いお金を払って来日しているので、もし帰国すれば全て無駄になるからです。中には借金をして来日している人も、いるほど。
現状を訴えるにしても、彼らは日本語ができません。転職を強く希望したところで、行く先がないのです。

廃止論も出ているほど

そんな中で飛び出ているのが「外国人技能実習生廃止論」。彼らがおかれている現状を考えたら、仕方のない事。技能実習生による犯罪もいくつか報告されていますが、働き先で酷い目に遭っていることを考えたら、当然の行いと言えるでしょう。
外国人技能実習生を迎え入れる前に、まずはやらなければならないことは、あるはずです。「やらなければならないこと」を後回しにすると、後で大きなしっぺ返しを食らうことになるでしょう。